膀胱炎になったビビちゃん

2022年、ゴールデンウイーク。
なんかビビちゃんが変だと感じていた。
トイレに行ったので掃除しようとのぞくと、おしっこをしていない。
(あれ?)
しばらくするとまたトイレに行く。
でもやっぱりおしっこをしていない。
この間、食欲はあるし、めちゃくちゃよく遊んでいた。

2日後、着付けのお仕事から帰ってくると、トイレにいるビビちゃんと目が合った。
(え?)
しばらく待ってもトイレから出てこない。
(ええ?)
トイレに近づき、トイレ周辺の猫砂を掃除しながら様子をうかがうも、なかなかトイレからどかないビビちゃん。
(これはおかしいぞ…)

ようやく出たけれど、猫砂をカキカキしない。
のぞくと、おしっこはちょびっと出ているだけ。
1分ほどでまたビビちゃんがトイレに戻ってくる。
すぐトイレから出たが、おしっこはしていない。

行きつけの動物病院に電話するも、GWなのでお休み。
実家近くの動物病院も同じく。
日曜にやっている動物病院の存在を思い出し、日曜にやっているなら祝日もやっているのではと電話してみると、開いているとのこと。

前を車で通ったことだけある、大きくてきれいな動物病院にドキドキしながら連れて行ったところ、膀胱炎とのことでした。
結石じゃなくてよかった~!

領収書覚え書き。

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点滴をしてもらった左側だけがラクダのこぶみたいにぶよんぶよん。

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新品のシーツをめぐる猫たちの争い

昨年、2年間の闘病の末に父が亡くなった。
和室に布団、というザ・日本人な寝方をしていた父だったが、お腹の手術をして以来、ベッドを使っていた。
そしてこのたび、私が父が使っていた枕とマットレスを引き継ぐことになった。
よくわからないが、なかなか良いものなので捨てるのは忍びないということらしい。
まず、購入した枕専門店が入っているショッピングモールに行き、枕を除菌した上で高さを合わせてもらう。

接客してくれるのはスマートにスーツを着こなした年下のお兄さん。
「立っているのと同じ姿勢になるのが理想なんですよね。どうですか?」
ベッドにあおむけになり、天井を見つめる私。
(どうですか? どうですかと言われても?)
「いいと思います」
「首のところが少し浮いているので…(枕に手を入れて何やら詰める)。どうですか?」
「……いいと思います」
「ベッドは硬いのと柔らかいのがあって。お父さんのは硬いのなんですけど」
硬いベッドと柔らかいベッドに交互に寝て、寝返りの打ちやすさや膝の浮き具合を比べてみる。
「ほんとだ、全然違いますね!」
表情豊かに求められているであろうリアクションを返しつつ、頭の片隅では冷静に私はどうして店員さんにサービス精神を発揮しているんだろうか、と考えている。

とにもかくにも、私の体に合わせた(はずの)マイ枕を手に入れた。
マットレスは私も父と同じ硬いタイプが合っていたようなので、そのまま引き継ぐことになった。
これまでは煎餅布団のような薄っぺらいマットレスとに布団を敷いて寝ていたので、シーツも買い替えた。
シーツ替えは猫にとっては一大イベント。
喜んで埋もれるエル君。

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潜り込むビビちゃん。

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はじまる一戦。
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勝ち取ったり~!
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父の遺品ともいえる(というかまさにそれ)の枕とマットレスを使ってしばらく経つが、父が枕元に立つことはない。
私自身、特段、これで毎日寝ているからと言って感傷に浸ることもない。
モノはモノだ。
でも父が亡くなったことで、結婚も出産も経験していない私は、世界中の人と分かち合える共通の、普遍的な体験を得たのだと思う。
テレビを見ているとき、ご飯を食べているとき、洗濯物を干しているとき、ふとしたときに父のことがよみがえる。
心の中に住んでいるというのはこういうことなのかな、と思ったりする。
この体験は、悪くない。

シーツを買い替えたと母に言ったら、「次は猫の爪でボロボロにならないといいね」と言われた。
ほんとだね~。

⑥茶事にかかった費用の記録

今回の茶事にかかった費用は、ざっとこんな感じだった。

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料理材料代には試作も含んでいるので、料理にはほとんどお金はかかっていない。
しんじょうとかを作るのは無理だとあきらめて卵豆腐を使ったのでね。

せっかくだからいつもとは違うお抹茶を用意しようと思い、オンラインで購入したので送料がだいぶかかった。
料理代より送料のほうが高いという珍妙な結果に…
勢いで買っちゃったもので、このあたりは次回からはきちんと考えようと思う。
お濃茶に使った無印良品のトレーと鉄瓶代わりのポットを新調したので、それも大きい。
あとは、茶事に合わせて茶入れの仕服を誂えたのだけれど、これについてはここには含めなかった。
茶入れのお仕服については、またの機会にたっぷり写真付きで語りたい。
気合いを入れて誂えたので。

次回、お茶をするときの自分への注意事項。
■道具の水が漏れないかをあらかじめ確認する。
■食材は練習のときと同じ店で同じメーカーのものを買う。
■出来合いのものでも一度は食べてみる。

 

お茶事を終えたあと、あらかた片付けが済んでからの一服。

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お茶碗はヨーグルトとかを入れる用の小鉢。
真っ青、空色!
ちょっと小さいけど、片手で持てるので、私の小さな手にはなじむ。
お疲れさまでした!

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⑤ワンルームマンションで茶事をするために頭をひねったこと。

2匹の猫とともに寝起きし、空腹を満たし、グータラ過ごしているこのザ・生活空間であるワンルームマンションで茶事をしようと思い立ったとき、頭をよぎったのは「はたして格好がつくんだろうか」ということだった。
別に格好つけたいわけじゃなくて(どっちだ)、ようするに、なんというか。
……ちゃんと茶事っぽくなるのかなぁ!? という不安。

このワンルームマンションは、猫たちがうちに来てからというものの、もはや猫小屋なのだ。
私が猫小屋で寝起きしているのだ。
まぁたとえそうでなかったとしても、毎朝自分が寝ぐせだらけのボンバーヘアでパジャマのまま歯を磨いているような場所で濃茶を立ててよいのだろうか、という戸惑いはあっただろう。
茶事は清浄な空間でするものだ。
だから特別で、非日常的で、お稽古に行くとリフレッシュできるのだ。
生活と結びついていないから。

だがしかし、この猫小屋でやると決めたのだからやりましょう。
というわけで、工夫したこと。

とにかくメリハリをつける。

茶道は陰陽五行の影響を受けているという。
茶事では最初、すだれを下げて部屋を暗くしているけれど、濃茶がはじまったところでそれを上げる。
陰から陽へ変わる。
実は今回、自宅で茶事をするにあたって、家でやるからってあまりにも形を崩してはいけないだろうと思い、陰陽五行説のお勉強を少ししてみた。
YouTubeで何本か解説動画を見ただけですが。
そして思ったこと。

ようするにメリハリってことなんじゃない!?

陰と陽とかはちょっと理解が及ばなくてアレなんですが、まぁだいたいそんなところなのでは納得した。
黒の次は白にしなさいよ、上の次は下にしなさいよってことだろう、きっと。うん。


というわけで、工夫その①
濃茶と薄茶で盆を変える。

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濃茶は無印良品のトレーを使った。
横長に大きいので、平点前に近い点前をすることができた。
運び出すときも茶碗と茶入れを縦ではなく横に並べて。
いっぽう、薄茶は千歳盆の蓋を使用。

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工夫その②
茶杓の材を変える。
濃茶は竹、薄茶は木材(梅)にした。

工夫その③
袱紗を変える。
濃茶は朱色の無地、薄茶は薄いピンクの柄物。
の、つもりだったんだけど、忘れちゃったのよぉ~悔しい~!
子供のころから運動会の予行練習とか大っ嫌いで、大学の卒業式のリハーサルはサボって当日に履くパンプスを三宮に買いに行ったくらいだったのだけど、大事だったんだなと反省した36歳の春。
予行練習は大事。
当日のとおりに前もって体を動かすことには意味があるのだ。

メリハリとはまたちょっと違うけど、ほかにも気にしたことがある。
それは、全体的にちょこっと格を下げること。

この家で茶事をしても格好がつかないんじゃないか、という不安があったので、そもそも格好をつけないことにした。
たとえば、この猫小屋でパーティをしますと案内状を出して、イブニングドレスで来られたら困る。
いくらお高いワインとバカラのグラスを用意しておいたところで、イブニングドレスはさすがに気まずい。

そう。
この気まずさこそが格好がつかないという不安の素なのではないか。

格を下げるためにしたことその①
濃茶碗にワンポイントものを使う。

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濃茶といえば楽、もしくは無地のお茶碗だが、ぽってりしたお腹が魅力的な雄鶏の絵柄の茶碗を使った。
この生活感あふれる部屋で、振り返ればこたつと三つ折りになった布団が丸見えの場所でする茶事で、清閑で重厚な黒楽を使うところを想像するとなんだか背中がむずむずしてくる。
黒楽はイブニングドレスなのだ。

格を下げるためにしたことその②とその③
木材の茶杓を使う。柄物の袱紗を使う。
これはメリハリの項とかぶるので省略。
全体的に格をちょこっと落とすと、茶事で100均の器も使いやすい。


薄茶の主茶碗は大好きな鳥獣戯画にした。
楽し気なうさぎさん。
棗は鶏頭蒔絵で濃茶の主茶碗とのつながりを意識。

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段ボールを見つけたら掘り返すのが使命のエル君。

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